美少女花札紀行 みちのく秘湯恋物語Special

生きて〜ぇいたならぁ〜いつかはあえるぅ〜〜う
ゆぅ〜めでもぉ〜あえるぅ〜だろぉおおお〜〜〜〜♪
(間違い)

☆FOG

http://www.fog.co.jp/

いきなりメーカーの紹介から持ってくるのはある意味卑怯なんですが、気にしない気にしない。

要するに「久遠の絆」でスマッシュヒットを飛ばしたFOGのデビュー作がこの「みちのく秘湯恋物語」なワケです。

一応「18推」になってますが、交尾シーン(笑)とかはないです。

せいぜい温泉でセミヌード撮影するくらいなので、男子中学生はいきり立って買わないように注意!

この「みちのく秘湯恋物語」、最初はPS版として発売され、4ヶ月後SS版「みちのく秘湯恋物語Special」として移植されています。

のちに再びPSで「みちのく秘湯恋物語Kai」としてパワーアップ&廉価版が発売されていますので、サターン版の立場ナッシングです。
(「ボカンと一発!ドロンボー」みたいな感じ)

でもやはりコレだけが18推なので一番エロっぽいのは間違いないでしょう。
ていうかそうでないと泣く

☆花札家元

ぶっちゃけこの話は、プロカメラマン志望の主人公「天草遊也(あまくさ・ゆうや)」が、実家の「花札の家元」を継ぐのがイヤで東北で撮影旅行するというストーリーです。

逃げ寿司ならぬ逃げ花札です。

まあ、いきなり「花札の家元」なんてトンデモ設定が出てくるあたり、このゲームに親近感を覚えます。
どんな理由であろうと「花札をやる」ということに理由をつけるのは大事なことです(笑)

脱衣麻雀に「どうして麻雀で脱衣するのか?」という定義自体はハナっからないですが、このゲームで花札をプレイするのは「プレイヤーが花札の腕に覚えがある」からなのです。

といってもコレは「脱衣花札」ではないので、女の子と花札対決して勝負したからといって女の子が脱いだりはしません。

その代わりに「撮影権」がゲットできます。
要するに「花札に勝たないと写真が撮れない」という状況になっているのです。

「プロカメラマンになるにはいい写真が必要」
→「写真を撮るには花札に勝つことが必要」
「花札に勝たないと話が進まない」


というデフレ・スパイラルに陥っていますが、タイトルにはっきりと「美少女花札紀行」とあるようにこのタイトルと花札は切っても切れない関係にあるのです。諦めてください。

☆濃い恋しましょ〜(無駄無駄)

ということで、ギャルに花札で勝たないと写真を撮らせてもらえない遊也クンは、獲物を狙うハイエナのごとく花札にうち興じるのでした。

ルールは「こいこい」。

しかも得点差をつけて勝てば勝つほど撮影権がゲット出来るので、マジで気合入りまくりです。
勝つも負けるも駆け引き次第。

こいこいのルールは極めて簡単なので、はっきりいって全く知らない状態からはじめても安心です。

「北斗の拳」ではケンシロウが歩いている姿をただ眺めているのがプレイ時間の大半を占めていたように、このゲームでは「こいこい」で勝負している時間がプレイ時間の大半を占めることになるでしょう。

ひたすら写真を撮るつもりならなおさらです。

正直、写真をほとんど撮らなくてもお話を進めることはできますが、ベストショットを収めておくと後でいいことがあるみたいなので頑張ってください。

☆東北観光

物語は奥州平泉から遠野、角館、田沢湖、十和田湖そして恐山へと東北を北上していきます。

基本的に背景画は取り込み写真を使用しているのでヴァーチャルな東北観光気分を味わうことができたりもします。
季節は丁度秋なので、これからプレイするにはタイムリーと言えましょう(笑)

解説もしっかりしていますので、ヘタなガイドブック見るよりも勉強になったりします。

「オシラサマ」の話をする語り部のおばあちゃんとかが出てきますし。

で「秘湯」とタイトルとあるように、宿には必ず温泉があって、当然そこでの撮影チャンスがあるわけです。

温泉で撮影!
とかなるとうさぎちゃんとか思い出したりしなかったりしますが、基本的にはタオル巻いてますので後は想像力でカバーしてください(笑)

☆超(すーぱー)GALS!

このゲームもご多分に漏れず複数のギャルが出てくるので紹介しておきます。

佐藤朱鷺子(さとう・ときこ)
平泉で主人公と知り合い、一緒に旅をすることになるこの作品のヒロイン。17歳。

三角冴子(みすみ・さえこ)
朱鷺子を付け狙う謎のオンナ(笑)

刀堂愛絵理(とうどう・あえり)
東京から恋人を追って角館までやってきた16歳のギャル。実は「…お兄ちゃん!」な展開にクリビツ。

森岡由美(もりおか・ゆみ)
死んだ恋人の遺志を継いで医者になろうとするギャル。22歳。

ちなみに主人公が21才という設定なので、2対2で綺麗に年上・年下が別れてます。
まあ、どうでもいいですが。

基本的に花札で勝負して勝った相手の撮影権しかもらえないので、4人全員を撮影しようと思ったら4人と勝負して勝つ必要があります。

しかも後半は朱鷺子と由美と3人で3P「花合わせ」になりますので勝つのはもっとつらくなります。

…めんどくさいYO!

☆まとめ

とにかくこのゲームは「花札」です。
寝ても醒めても「花札」、朝から晩まで「花札」!

なんでホントのタイトルは「美少女秘湯紀行 みちのく花札恋物語」の方が適切だったんじゃないかと強く思います。

しかし、カス役とかで姑息に稼いでも、赤短一発で逆転されたりしますから。
その代わり、こいこいで四光なんかハマった時のシビレ具合はかなりドラッグ的です(笑)

そういうこいこいのバクチ的側面を余すところなく表現しつつ、東北観光しながらギャルと擬似恋愛できちゃうこの作品は、肝心の花札がダルいので手放しでベタ褒めするにはちょっと厳しいですが、十分良作です。

サターン版は手に入れるのが困難っぽいので、PS版「Kai」で雰囲気を味わってみるのもオツなものでしょう。

マジでほとんど花札やってるだけのゲームなんですけど、かなりいい感じっすよ

(「習慣!ゲーム微妙 01/10/06号」掲載分より加筆修正)

(使用している画像の著作権は全て著作者にあります)