マジカルホッパーズ

とびますとびます(笑)

○バンダイと見せかけておいて…

このゲーム、ジャケットが「ヤダモン」、セガ的にいえば「シャイニングフォース2」のSUEZEN氏のイラストになっているのが目立ちます。

というよりそればっかが目立って、右下にある「バンダイ」のロゴや、左下にこっそり書かれている「Crystal Dynamics」の名前など誰も気にかけません。

そうです。このゲームはあの「クリスタルダイナミクス」謹製だったのです!

「バンダイ」と「クリスタルダイナミクス」のタッグとしてはPSの「魔女っ子大作戦」がキワミですが、これも「なぜ?の嵐」(吉沢秋絵)という感じが否めません。

「クリスタルダイナミクス」自体はいいゲーム作るメーカーだと思うんですけど、なんか企画の段階で腐れてるのでどうしようもないっていうか、とにかくそんな感じです(笑)

「クリスタルダイナミクス」としては「タイタンウォーズ」とか「ザ・ホード」とか、コアな洋ゲーマニアじゃないと見向きもしないようなタイトルがけっこう出てます。

でも、「タイトルすら知らない」という声が聞こえるので触れるのはやめておきます。
(でもどっちも面白いゲームなんで興味があればぜひ)

その「クリスタルダイナミクス」が得意とする3Dポリゴンを使ったアクションゲームがこの「マジカルホッパーズ」なのです。

○飛べないナ○ツ

このゲーム、マップは3Dポリゴン、キャラも当然3Dポリゴンです。

ポリゴンだと操作系がややこしい先入観がありますがこれはめちゃ単純です。
プレイヤーキャラは方向キーの左右で「前後に進む」しか選択肢がないからです。

マップのオブジェクトとキャラは3Dでも、ゲームの操作系自体は要するに2Dのアクションゲームとまったく変わらないんですね。

そういう意味では、ソ○ックチームの名作「○イツ」と操作的にはまったく変わりません。
ただし「マジカルホッパーズ」はマルチコントローラに対応してないですが(笑)

で、「ナイ○」を引き合いに出すと、これがまた面白い符合が見出せます。

「マジカルホッパーズ」では、プレイヤーキャラとして選択できるのが、男の「クラム」と女の「グッピー(熱帯魚かおまえわ)」になっています。

「○イツ」ではどうでしょうか?

「エリ○ット(男)」と「○ラリス(女)」のふたりのキャラを選択できたはずです。
(別に伏字にする必要ないんだけどなんとなく)

「ナ○ツ」の場合、どちらのキャラを選んでもストーリーの展開が変わるくらいで、キャラ的な「性能差」はないのですが、「マジカルホッパーズ」はそこに差をつけることで差別化を図ったようです。

熱帯魚、じゃなくて「グッピー」は「二段ジャンプ」可能、「クラム」は「ぐるぐるアタック」可能というふうに明らかに別のキャラになっています。
(ちなみに「ごろごろあたっく」は真奈美ちゃん)

この二人のキャラをどう使い分けるかがポイントになりそうですが、実際やってみた感じではあんまり変わりませんでした(笑)

…意味ないじゃん。

○洋ゲー的難易度

「魔女っ子大作戦」がキャラが魔女っ子に置き換わっていても「洋ゲー」さ炸裂だったように、このゲームも例外ではありません。

洋ゲーアクションの激難易度が遺憾なく発揮されています。

はっきりいってステージ途中の復活ポイントなんか存在しません。
ステージをクリアしない限り、どこで死んでも「最初から」です。

しかも、その1ステージがやたら長い!
一応ダメージ制+ライフ制なので、即死っていうことはないのですが、かなり厳しいです。
思ったように進めないのでかなりイラつきますし。

その上、コンティニューするためにはクレジットが必要で、その1クレジットをゲットするためにはプレイ中に登場するコインを300枚(!)も集めなければなりません。

あのマ○オですら100枚で1UPしてたのに比べるとその3倍ですよ?
そんなに集められるかっちゅうの!

…ということで私はレベル1をクリアすることができませんでした(笑)
相変わらずのペゴっぷり。

○やっぱ「純」洋ゲー

ステージ1がいきなり「骸骨の要塞」だったりするあたり、やはり「洋ゲー」です。
いきなり「ガイコツ」はねぇだろ、ガイコツわ(笑)

実はこの「マジカルホッパーズ」、日本向けにSUEZENキャラに置き換えただけで発売されたらしいのです。

そのあたりの杜撰さというか豪快さは、やっぱり「バンダイ」というしかありません(笑)

でも、オープニングのムービーがけっこう綺麗でいい出来なので、一度ゆっくり見てみてください。
コンテ切ってるのが前田真宏だったりしますし。

○まとめ

ちゅうか、ジャケットのグッピー、めちゃ胸デカくないですか?
かなりポロリといきそうなんですけど(笑)
このあたりも「洋ゲー」ナイズされてますネ!

ゲームのデキとしては「可もなく不可もなく」といったところで、ソツのないデキではあるのですが「面白さ」に直結するにはなにかが足りないです。

…決してつまらなくはないんですけどね。
でも、個人的にはこういうゲームをやり込める人をソンケーするので、がんばってみてください。

きっと「ナイ○」クリアした人間より貴重です。
圧倒的に。

(「習慣!ゲーム微妙 00/11/18号」掲載分より加筆修正)

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