クーリエ・クライシス
ムダに作りこまれた街並みを流しながら走り寄る犬を容赦なく蹴り飛ばす。
詩的です。
☆I want to ride my bike!
自転車好きか!?
オレはマジで好き。
自分の足の動きがダイレクトで車輪に伝わる感触。
風を切って走る爽快感。
そういった自転車の楽しさを洋ゲーらしいバイオレンスさとともに表現したのがこの「クーリエ・クライシス」だったりするのです。
ゲームの内容は単純。
メッセンジャーボーイのプレイヤーが預かったメッセージを制限時間内に自転車で届けるだけの話。基本はたったこれだけ。
といっても洋ゲー。これで済むはずがありません。
街を歩いている人を跳ね飛ばそうが、轢こうが全く問題になりません。ジャマならパンチで殴り飛ばすことすら可能。
とにかく「自転車であたり構わず走りまわる爽快感」に特化したこのゲームシステムには非常に好感が持てます。
つか、こんなゲーム絶対日本人には発想できません(笑)
☆操作に慣れよう
このゲーム、適当にやっていても序盤はなんとかクリアできなくもないですが、より「自転車との一体感」を味わうために、自転車の操作法を完全にマスターしましょう。
慣れさえすれば、本当に自分で自転車を操っているかのように自分の意思が自転車の動きにダイレクトに反応するようになるはずです。
…自転車サイコー!!
まずAボタンで加速。
これは坂道発進なんかでモタついたり、直線をカッ飛ばしたい時なんかに使うと便利。
ただし、スピードを上げすぎるとちょっとした障害物にこすっただけでも転倒してしまうので注意が必要。
そしてCボタンでブレーキ。
制限時間内で最高のポテンシャルを保つためにはやはりブレーキというのも重要な要素なのです。
適切な加速。そして減速こそが時間短縮のカギであることはいうまでもありません。
(ちなみに加速とブレーキは方向ボタンの上下にも対応してます)
一番重要なのはZボタン。
コーナーを曲がる時にZボタンを併用することで、重心を傾けることができるので、より素早く的確なコーナリングができるようになります。
これを使うのと使わないのでは、自転車の操作感に天と地ほどの開きが出るので是非憶えたいテクニックです。
Bボタンでジャンプ。
これはBボタンを長く押すことでいわゆる「ため」が可能になっています。
「ため」る時間が長ければそれだけ高くジャンプができるのですが、ジャンプで障害物を飛び越えたり、「トリック」(詳しくは後述)をやるのに使います。
LRボタンはそれぞれ「左パンチ、右パンチ」に割り当てられています。
街をいく人びとを思う存分ノシましょう。
ちなみにYボタンを押しながらLRだと「左キック、右キック」となり、近寄る野犬なんかを蹴り飛ばせます。
殴られたり蹴られた人たちはその場で倒れたままになるのですが、その上を平然と車が通りすぎたりするのが当たり前だったりします。
…コワイ。
一応Xボタンでウィリーが出来ますが、これはあんまり意味がわかりませんでした。
おそらくジャンプ台とかでジャンプする時にトリック決めやすくなったり、とかあるんでしょうが…。
☆トリックについて
ジャンプ中にムダなアクション「トリック」を決めることで仕事を有利に進められます。
例えば「ジャンプ中、下+X」で決められる「AIR360」が成功すると「制限時間が増える」という効果があります。
(後半のステージではこれを駆使しないとクリア不可能だったりします)
メッセージは「早く届ければ届けるほど高収入」なので、これを上手く使えばガリガリ稼げるわけです。
しかし、失敗すると転倒して時間が無駄になるばかりか自転車にダメージを受けてしまいます。
説明忘れてましたが、このゲームの敗北条件は二つ。
「制限時間内にメッセージを届けられない」か「自転車がダメージMAXで使えなくなる」のどちらかです。
ただし、メッセージを制限時間内に届けられなくてもクビになるだけで、自転車がダメになるまで走り続けることができます。
これでマップを記憶したり、クビになった腹いせに道行く人をシバき倒しまくったりするのが、このゲームの正しい楽しみ方といえるでしょう(笑)
自転車のダメージは画面右下のチェーンで示されています。これがサビて全部なくなると終了。
☆稼いで稼いで稼ぎまくれ!
このゲーム、一応報酬を稼ぐことが目的になっているのですが、それは一体何のためなのでしょうか?
実はこの主人公には生まれた時から入院したままの妹がいて、その治療費を稼がなければならなかったのです。
…などというストーリーなんかあるわけありません(笑)
報酬を稼ぐのは純粋に「新しい自転車を買うため」です。
新しい自転車を買うことで加速性能がアップしたりトリックがしやすくなったりします。
要するに「成功者はさらに成功し、敗残者はさらに没落する」という資本主義を地で行くシステムなワケです(笑)
このあたりのシビアさが、国境問題や民族問題とは深刻な関わりのない日本人とは無縁なのも無理はない気はしますが、まあ、気のせいでしょう。
☆まとめ
少なくとも「デススロットル」が面白い、と思った人間には間違いなくオススメです。
アレのもっさりしたホバーカーよりもはるかにきびきびした操作できる自転車はやっぱりイイです。
中指立ててパトカーに追いかけられたりね(笑)
QUEENの「Bycicle Race」でも聴きながら、プレイするのがいいんじゃないでしょうか?
まあ「まったりと」やるにはちょっと内容が過激すぎな気はしますが(笑)
(「習慣!ゲーム微妙 01/09/22号」掲載分より加筆修正)
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