ばくばくアニマル 世界飼育係選手権

タイトル画面

見た目は明らかにアレなんだけど、実はやってみると
それなりに面白いタイトルの一つです。

★世界飼育係選手権

このゲーム、タイトルだけでは全く何のゲームか想像できないですが、いわゆる「落ちモノパズル」です。

「落ちモノパズル」としては、「ぷよぷよ」が有名(作ってる会社も落ちちゃいました)ですが、この「ばくばくアニマル」は、ある意味「ぷよぷよ」のデッドコピー、いやオマージュに充ちています(笑)

一人プレイのパズルにストーリーを盛り込む、というスタイルを確立したのが「ぷよぷよ」ですから、ソレの影響を否定するのはかなり困難でしょう。

しかし、これはパクリすぎだと思います(笑)

ともかくストーリーを紹介しましょう。

ペットを飼ってもまったく世話をしないお姫様に手を焼いた王様が国中に「飼育係」募集のお触れを出しました。
終わり。

その飼育係を決めるための手段が「パズル」なんですね。

主人公がブサイクなポリゴンキャラなのですが、1Pキャラは女なところもまんま「ぷよぷよ」です。

ちなみにふたり主人公がいて「ポーリー」(女)&「ゴン」(男)です。
いくらなんでもそりゃベタすぎでしょ!

ポリゴン漫才

その他にも、どうでもいい漫才デモがあったり、連鎖数で変わる攻撃ボイス、ストーリーモードの難易度設定が「おけいこ・おふつう・おじょうず」など(ていうか「おふつう」ってなんだよ!)、「ぷよぷよ」の影響受けてないところを探す方が困難です。

おふつう

ま、見事にスベり倒してるんでいいんですけど。

☆おまたせー!!(待ってない)

落ちモノパズルである以上、落とすブロックを消すための独自の法則が存在します。

ある意味、このゲームはそのルールだけが斬新です(後はほとんど「ぷよ」のパクリだから)。

基本的に「動物の頭」ブロックと「エサ」ブロックで構成されていて、「エサ」に対応した「頭」を隣接させる(例えば「にんじん」→「ウサギ」など)と、頭のブロックが突然ポリゴン化して、エサを「ばくばく」と食いはじめます。

だから「ばくばくアニマル」なのです(笑)

…勝った

ゆえに消える最小単位は「頭1:エサ1」ですが、縦および横に隣接してエサがあれば頭はそれを全部「ばくばく」と食いやがります。

最小で2個で消えるので、非常に初心者にとっつきやすいルールになっています。
頭とエサの関係も、普通に義務教育を終えていれば(いや、いなくとも)わかるレベルです。

「豆」→「ハト」、「樹液」→「カブトムシ」などといった微妙な組み合わせは存在しません(笑)

消し方が単純なので、連鎖の組み方もそれほど難しくありません。

とにかく連鎖でブロックを消すと相手にジャマが送り込めます。

ただ、やった感じでは多段連鎖を組むよりは一気に多くブロックを消した方が相手にジャマを送り込みやすいようです(私の感触なんで、実際どうなってんのかはわかりませんが)。

前述したように攻撃時にボイスが鳴るのですが、特に敵の攻撃ボイス、
「おまたせー!!」
がなんか無性にハラが立ちます。マジで。

☆パン太郎

このゲーム、なぜだかわかりませんがブロックで登場するアニマルたちになぜか名前がついてます。
公募されてたらしいです。しかもVジャンプ(笑)

そこまでしてるのに、パンダの名前に
「パン太郎」
はないだろ、オイ!!

しかも、このパンダ、目が死んでます。ヤバいクスリをキメてます、絶対。
半開きの口からヨダレ垂れてそうな感じだし。

ちなみに「犬」は「ポチお」、「ウサギ」は「ミミーさん」、「サル」は「ウキータ」です。

公募する必要あったのか、ホントに…。

★ST-V

このタイトルは元々サターンと互換性を持ったアーケード用基板「ST-V」を使用して開発されたものだったりします。

しかもそのST-V基板の記念すべき第一弾がコレです。(もう一つは「水滸演武」)
なので、セガの「ST-V」基板およびセガサターンにかける意気込みがどれだけのものか、容易に想像がつきますネ(笑)

結局「ST-V」もサターンも「ブレイク手前」という状態で世間は闇に葬り去ろうとしていますが、ST-Vには「ダイナマイト刑事」というグゥレイトォ!な作品があるので善し、としましょう。
(「ファイナルファイトリベンジ」でも可)

とにかく、パズルゲームとしては「ルールがわかりやすい」という長所を持っているので、接待用にはもってこいのゲームです。

初プレイでもすぐルールを把握できるので、上級者(いるかどうかは知りませんが)とも互角に戦えるはずです。

見た目が「逝っちゃったパンダ」なので、手をだしづらいのはたしかなのですが、結構遊べる作品なのは保証します。

いい仕事してるね、AM3研!


(文責:オグさん)

(「習慣!ゲーム微妙 00/10/7号」掲載分より加筆修正)

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