ひみつ戦隊メタモルX(ファイブ)

タイトル画面

ある意味、エンドゲーです。
いや「遠藤ゲー」というのが正しいでしょうが(笑)

鬼才、遠藤正二朗監督率いるフェイクラフトの作品です。
期せずしてコンシューマ最後の作品となってしまいました…。

☆あなたの街にもいるよな女の子(絶対いない)

「5人の少女が変身(正しくは「成長」)して戦う戦隊物」が、まさしくこの作品のすべてです。

それで終わったら全く意味がないので、大まかなストーリーを説明しましょう。

主人公はかもめ第三小学校に転入してきた転校生、新条咲慧(しんじょう・さきえ)

彼女が「メタモルX(ファイブ)」の二代目リーダー、「メタモルレッド」となり、仲間たちと協力、ときには反発しながら、アドニス皇帝との戦いを通じて成長していく姿を描くという極めてオーソドックスなタイプのADVです。

ストーリー自体は、OPテーマにもあるように「よくある普通の」お話という感じですが、そこかしこにちりばめられた特撮ヒーロー物に対するオマージュがここちよいのです。

タイトルにあるように「ひみつ戦隊」で「ファイブ」なので、当然メンバーは5人います。
それぞれ独自のカラーをもっているので以下に紹介しましょう。

育江(萌え) メタモルレッド
新条咲慧(しんじょう・さきえ)

主人公。二代目リーダー。
天使とバレリーナ


(声:大谷育江=萌え)
ブルー メタモルブルー
佐山捺紀(さやま・なつき)

サブリーダー。当初は休職中。
婦警さん


(声:冬馬由美)
イエロー メタモルイエロー
友恵もえ子(ともえ・もえこ)

メタモル体力担当。カレーパン好き。
バニーさん


(声:根谷美智子)
ブラック メタモルブラック
南百合麗子(みなみゆり・れいこ)

お嬢様。捺紀と仲がよい。
小悪魔


(声:中村尚子)
パープル メタモルパープル
高杜くるみ(たかもり・くるみ)

高飛車な有名子役。
看護婦


(声:鉄炮塚葉子)


といった個性が与えられています。

忘れてはならないのが、「メタモルX」には直属の上司がいるのです。

普段は小学校の保健医をやっている「大紋寺激(だいもんじ・げき)」は、実は「宇宙刑事シャトナー」であり、「太陽系方面警察長官」なのです!

激萌え 宇宙刑事シャトナー
大紋寺激(だいもんじ・げき)


銀河連邦警察
太陽系方面警察長官

ストレ○チマンじゃないぞ!(笑)


(声:若本規夫)

そしてその声をあてているのは若本規夫!
若本規夫が出てるだけでも買いです(笑)

しかも「シャトナー」の制服は「全身タイツ」!その上、頭の上には変なアンテナがついているのでかなり「ストレッ○マン」入っています(笑)
(「スト○ッチマン」を知らない人は検索ページで調べて見てください)

敵キャラも同様に「キている」のですが、あまり紹介しすぎるとネタバレになるのでやめておきます。

☆ALISちゃん

ゲーム画面ボルトフラーーッシュ!!(萌え)

ゲームシステム自体は、選択肢によってストーリーが分岐するタイプなのですが、一味ちがったアレンジがなされています。

「ALIS(Active Language Interactive System)」という独自の会話システムで、分岐点で咲慧に「強気」「冷静」「弱気」のどの反応をさせるかによって、ストーリーが変化していくようになっています。

そしてその分岐の仕方によって「キーワード」が手に入るのです。

一見意味のなさそうな「キーワード」ですが、これが戦闘で重要な位置を占めることになるのでゆめゆめ侮るわけにはいきません。

一話ごとに必ず敵との「戦闘」があるのですが、その前の「作戦」時に「キーワード」が必要になるのです。

戦闘前までに手に入れたキーワードの組合せで「必殺技」、特定のキーワード同士を組み合わせることで「超必殺技」が使えるようになります。

この「超必殺技」の組合せが珍奇でかなり笑えます。
(例えば「打撃」+「カレーパン」「カレーパンノック」等)

見た目がギャルギャルしているので手を出しづらいかもしれませんが、ゲームとしての難易度は絶妙だし話の構成もしっかりしていて、最後まで退屈させずに遊ばせてくれます。
(ただし、セリフがスキップできないので2度目以降のプレイ時はちょっとツライかも)

1話当たりおよそ30分ほどで終わる尺になっているので、一気にプレイすれば全6話、約3時間くらいでエンディングを見ることができます。
しかし、制作者に敬意を表して一話を終える度にインターバルをおいてプレイするのがよいでしょう。

OPからはじまり、Aパート→アイキャッチ→Bパート→次回予告→ED、という、完全に30分番組の王道を往くつくりに、まさに「特撮ヒロイン物」を見ている気にさせられます(笑)

最後の最後で「メタモルロボ」が出てくるあたり、「わかってるよなぁ、うんうん」と勝手にうなずいてしまいました。

とにかくいたるところにある「くすぐり」を感じられるかどうかで評価が大きくわかれる作品だとは思いますが、ここまでやられるともろ手を上げて降参するしかありません。見事です。

☆余談

ちなみにPSに「デラックス」としてパワーアップ移植されています。
(こっちの方が手に入りやすいでしょう)

あなたが「特撮物」が好きなら文句無しにオススメの一本です。

(文責:オグさん)

おまけ:メタモルXストーリー紹介

(「習慣!ゲーム微妙 00/5/6号」掲載分を加筆修正)

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