サバキ神妙
第十五回 サバキ神妙
〜だけど飛行機だけはカンベンな〜





神妙って、大人しいっていう意味の他に
すごい物っていう意味もあるから、それで
最後はきれいにまとめちゃおうか。

__最後に一言、サバキ、神妙__

とか書いたら、第一回からずっと整合性を
保ってたみたいでかっこいいし、人を騙せるし


◆◆


第一回に書いた、

サバキの全てを知った時、僕らは何かを知る。

とかいう文を引っ張ってきていろいろ書こうかしら。

なんか、やたらかっこいいし、人を騙せるよね


◆◆◆


うん、イイ!
どんどん騙していこう(誰か俺を殺してくれ)

ああ、悲哀と悲愴の最終回かな!





ところで、みんな、サバキ持ってる?

持ってない人って、多いかな。

じゃあ、安く買おう。

安く買ったら、しあわせ。

ねえ、これって、し・あ・わ・せ?

みたいな。

ここで、さばきゅ

さばきゅ

ごめん。もう一回言わせて。

相手が上段蹴りをしてきたら、さばきゅ

さばきゅ

うわ。すげーバカなメルマガになってる!

復旧!


●●


そんなこんなで長い間『SAVAKI』について
大雑把な説明と攻略をしてきました。

もちろん、説明といえども結局は断片的にしか
出来なかったし、攻略といえども完全な理論で
組み立てていったものではありません。

私自身、相当やりこんではいるものの
全てがわかったとは当然思っていませんし、
何か重要な要素を見逃している可能性が
無いとも言い切れません。

格闘ゲームというジャンルは
アドベンチャーゲームやRPGに比べると、
どうしても終わりというものを感じさせない
類のものでもあります。

なので、今この段階での私の所感でしか無いという
ことを前提とした上で、まことに僭越ではありますが
SAVAKIについてザッと総括させていただきます。

・・・

ところで SAVAKIについての歴史を紐解こうとすれば、
まず初めに作者である西尾幸造さんが過去に制作された
『空手道』を取りあげなければならぬ事に疑問を
持つ者はおそらくいないでしょう。

なぜなら『SAVAKI』と『空手道』の設計思想
がとても良く似ているという点は当然として、
空手道の中に記されている次のコメントには
誰もが息をのまざるを得ないからです。

『こんどはSATURNで空手道の続編(?)が
出せるかもしれません』


文にしてしまえば、へぇ、本当に作ったんだねぇ、
で終わってしまうのですが、ちょっと考えれば
その行間にとてつもないパワーが潜在している
事に気付くはずです。

そう、とてつもないエナジーが。

…エナジー…(宇宙を感じながら両手を広げ)

エナジー!!(とろけるくらい頭を上下に振って)

…はい。
ここまでくると危険&人生バッドエンドなので。

閑話休題。
そうした一連の流れを追いますと、
『空手道』の制作時に既にある種の確信
あったのではないか、と想像できるわけです。

『空手道』に比べると『SAVAKI』の方が
マニアックな進化を遂げていることから、
作者の『空手道』で生まれた確信の結晶が
この『SAVAKI』
だと思っていいはずです。

すると、サターンソフトを一人で作り上げた
という偉業を差し引いても、このゲームには
皆々様にとって何か心惹かれるものがある事も
あながち異常な事ではありますまい。


●●●


世の中にあふれている格闘ゲームの大半は、
カプコン2Dかセガ3Dという二つの大きな
流れのどれかに属しているといえます。

しかし、今日に至ってもなお、このSAVAKIが
その流れのどちらにも属していないような
気がしてなりません。

『しゃがまない』
『ジャンプしない』
『純粋な立ち技しかない』

上の要素がSAVAKIの主たるものですが、
ただこれだけを見ると仕様を削った普通の格ゲー
みたいな印象もあるのは当然です。

しかし、選択肢を削ったことによって
生まれたゲーム的な面白さ
を見落としてはなりません。

その本質を簡潔に書くならば
『時間軸のある、ジャンケン』
とでもいいましょうか。
(これはあんまりな例えかもしれません)

とにかく、上の仕様をあえて排除したところに
生まれたものがSAVAKIの目指した
ゲーム性
だったわけです。

『ゲームを通して、格闘技の持つ特有の技と
精神が純粋にぶつかり合う、いわば格闘技
ごとのコンセプトのぶつかり合いである』


このゲームコンセプトを満たすことが
作者の信念そのものでした。
そして、それは確かに形になったようです。


●●●●


はい。
サンダーフォースの声真似できます。

『ぐっホら』

ゾンビハンターの声真似できます。

『ハイスコアっ』

はい。あほですね。

ところで、ドラクエの復活の呪文入力の
音楽って二重和音じゃないですか。

これ、口で再現する時、
単音じゃ雰囲気でないじゃないですか。

主旋律だけだとダメじゃないですか。
あの副旋律があってこそのものでしょ。

ね?

ね、だからさ、
口で二重和音出せたら素敵だよね?

だったら、ホーミーやろうぜ!(黒プレステ!)

ホーミーはいいよ。 ホーミーは本当いいよ!

心で。
心でさ。
心で奏でるホーミーをさ!


そして、さようならホーミー!!

(え?この連載ってホーミーがオチなの!?)

<完>

(文責:バドソン)

「習慣!ゲーム微妙 01/05/12号」掲載

(編註:X68000用「空手道」は「SAVAKI」のゲームCDに「karatedo.lzh」という
ファイル名で入っています。動かせる環境にある方は是非試してみてください)


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