サバキ神妙
第一回 SAVAKIの妙
ども、新連載です。
いわゆる、
『あのゲームを極めて前人未到の地に行こうじゃないか』
という企画の一環で今回は私、バドソンが担当することになりました。
みなさん、どうかよろしくお願いします。

で、取り上げるのがいきなりSAVAKIです。
本来なら、『DQ7極めます』『風来のシレン極めます』などのほうが、
友達も増えるし読者数も増えるってなものです。
…ですが、私自身、
『SAVAKIを極めた先に絶対なにかがある』
という妄想に完全にとらわれちゃってますから(笑)
ゆえにSAVAKIです。

SAVAKIはセガサターン用ソフトで
開発がCYNUS、販売がマイクロキャビンポリゴン格闘ゲームです。
なんと、企画・プログラム・モーション・モデリング・効果音・グラフィックを、
すべて西尾幸造さんが一人でされてます(笑)

西尾氏はX68000で『空手道』という ゲームを作られた方でして、そのドキュメントの中で
「こんどはSATURNで”空手道”の続編(?)が出せるかもしれません。」
と記しておられ、いずれは SAVAKIの原点ともいえる『空手道』も 研究しなければならないという気がします。

(西尾さんという人はすげぇ人だ、ということは わかりますがその他の細かいことはよくわかりません。 すいません。)

さて、SAVAKI本体の話に入りましょう。
まぁ、世論の総意としては
『地味』
『バカゲー』
『魅力薄い』
という風にあまり良い評価は されていないようです。

確かにそういう印象を持ってしまうのもわかります。
十字キーの上を押してもジャンプしませんし、
波動拳コマンドを入力したところで上段パンチしか 出ません。
また、→→P、→P↓K、と入力しても 特別な攻撃にはなりません。
彼らに必殺技など無いのです。
飛び道具もないし、サマーソルトなキックもないし、昇竜拳もないです。
投げ技もありません。

ですので、 まず僕らがこのゲームと向き合う時、
過去の様々な格ゲー経験により形成された
ライブラリーを意識的に無効化

する必要があります。

特に忘れちゃって欲しいのがキャラ萌え要素です(笑)
キャラには好きな食べ物、スリーサイズはおろか 年、名前すら設定されてませんので(笑)

では、とりあえずイメージファイトしてみましょうか。

えっと、皆さん、サターンのコントローラーを お手元に用意してください。
基本操作として、
Aボタンがサバキ
Bボタンがパンチ
Cボタンがキック
Yボタンがパンチのフェイント
Zボタンがキックのフェイントです。

Xボタンはなぜか使いません。

DOAな人なら、
『あ、サバキってホールドと同じか』
と言うかと思いますが、まぁ、間違ってはいません。

次は防御をイメージしましょう。
ガードボタンが無い類の格ゲーと同様に、 相手と反対側の向きにキーを入力します。
相手の攻撃は上、中、下段の三個所を 襲ってきます。
操作としては
『上段は斜め上』
『中、下段は斜め下』

と二種類でいいのですが、相手の 放つ上段と中段の攻撃モーションの 見極めがやけに難しいため鍛練が必要です。

しかも、バーチャファイター以上の
『絶対勝たなければダメな後出しジャンケンを
すごい速さでこなしていく』

というつらい苦行を強いられます。
こんなに防御がつらい格ゲー久しぶりです。

飛龍の拳な人なら、
『あ、慣れっこです』
と言ってくれるかと思いますが、
まぁ、大半の方にとっては
フェータルにせつない
要素でしょう。

萌えない、つらい、せつない
と書いてきましたが、 私はSAVAKIのダメ出しをしていくために 連載を始めたわけじゃありません。
光を知るには影から
と言われる様にどうしても 語らなければならない事柄なのです。
そして、全てを知った時僕らは何かを知る
その時まで、語り続けようと思うのです。
えっと、要は、サバキ神妙、相当引っ張ります(笑)

次号は『パンチとキックの妙』です。

(文責:バドソン)

「習慣!ゲーム微妙 00/11/4号」掲載


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